いま、「地球温暖化問題」に対する社会的な関心が盛り上がっています。今年7月には北海道で日本が議長を務める洞爺湖サミットが開かれ、地球環境問題が最大の課題になります。政治の場でも緊急な課題となり、国民的な関心も高まっています。そこで、今日の状況に見合った公害環境問題の討議をするために、この地球温暖化問題の本当の問題点と対応、日本の現状について訴えたいと考えます。
皆さん、「もしアメリカや日本のような生活水準を中国、インド、アフリカなどすべての世界の国々に行き渡らせるなら、今の何倍もの資源やエネルギーが必要で、地球の環境は完全に破壊され、人類は生存を脅かされます。しかし先進国の住民として、途上国の人々の生活向上の権利を否定することは出来ません。さて、どうするか!」というのが私達先進国の住民に突きつけられている課題です。
・まず第一に、「先進国はこれ以上資源やエネルギーの利用を増やさないと言う考えに立って、省エネ・省資源の考えと技術を生産と消費の全ての面に行き渡らせると同時に、再生可能な自然エネルギーを強化して、今より少ない資源・エネルギーでやっていける社会、CO2などの排出を減らす社会を目指す」ことです。省エネ・省資源は今の日本では広く理解されています。しかし、現在以上に資源やエネルギーの使用を増やさないことだと言うとどうでしょう。
第二に、「温室効果ガス排出総量規制の考えを明確にし、地球の安全を確保できる科学的な削減目標を決め、それに基いて、産業界、企業、個人などの省資源、省エネルギー、CO2排出量削減などの具体的な数字目標を決めて取り組む」ことです。しかし日本経団連は「自由経済の原則に反する」と言って「自主行動計画」の目標に固執しています。日本政府提案の「総量目標」は、この自主目標の合計で、総量規制とは異質なものです。
第三に、「目標達成を企業や個人の責任だけに任せず、自主的な努力を引き出し、努力が実るよう援助する社会の仕組み、例えばびん・缶のデポジット制、太陽光発電の電気を費用を保証する価格で買い取る制度などの制度を作り、社会の全ての構成員が積極的に関心を持って取り組める体制を作る」とともに、「商品を供給する企業は、その商品の消費から廃棄まで全てに責任を持つ製造物責任制度を確立する」ことです。そしてこれは日本社会が一番遅れている点です。
第四に、「国の責任で、日本自身の削減目標を達成すると共に、先進国として獲得し、作り上げた省資源、省エネルギーの経験や技術を、儲け本意でなく、地球環境を守るという高い意図で、途上国に提供し普及していくこと」です。ところが、日本では安全性の保障されていない原子力発電所の輸出をふくめ、環境対策輸出を経済成長の軸にしようという本音が見え見えです。
以上が対策の基本であり、それについての日本の現状です。これからの運動の発展に役立ててほしいです。みなさんの積極的な発言、討論で、今の情勢に見合う大きな成果を上げていただくことをお願いします。
芹沢芳郎